アルコール類を飲むことによるかゆみへの影響は、急性的なものと慢性的なものがあり、どちらもかゆみへの影響があります。とはいえアルコールをまったく飲まない生活が難しい方も多いと思います。アルコールとかゆみの関係は個人差がありますので、アルコールを飲んだときの陰嚢湿疹(陰金)のかゆみを自分で観察し、適量を心がけるようにしましょう。
急性的な影響
- 中枢神経系への作用
脳に対して抑制的な麻酔作用があります。このためお酒を飲むと陽気になりますが、掻く動作がひどくなり、無意識に湿疹部分をかいて悪くすることがあります。さらに麻酔作用によりかいても痛みが少ないため、強くかいてしまい傷がひどくなる場合があります。 - 血管拡張作用
お酒を飲むと顔が赤くなるのはこの影響です。皮膚への血行がよくなるためかゆみが増します。 - 利尿作用。
いわゆるトイレが近くなる現象です。肌が乾燥しカサカサかゆみが増します。
慢性的な影響
- アルコール性肝障害・脂肪肝→肝硬変→食道静脈瘤
肝障害による皮膚のかゆみ。 - ビタミン不足による精神症状
ビタミン不足からの乾燥肌、肌荒れによるかゆみ。 - 慢性膵炎→糖尿病
- 痴呆・小脳萎縮
- 末梢神経障害
- 心筋症
上記のとおりかゆみに限らず、お酒の飲みすぎは悪影響がたくさんあることがわかりますので、飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。